Posted by bobby on February 8th, 2010
J-CASTでは、亀井担当相が斉藤社長に、22万非正規社員の「正社員化」を提言と報道しています。亀井担当相は、自分の政治支援団体の社員を一気に増大させようとしているのか、といううがった見方はさておき、「素案」に触れた記者会見で、
「日本郵政グループの社員の雇用状況について、非正規社員の比率が高く、給与水準が低いこと等が、社員のモチベーションや安定的なサービス提供の面で問題となっているとの指摘が聞かれる。こうした状況を放置することは、『政府の国民に対する責務』を果たす業務を担う『公益性の高い民間企業』のあり方として一考の余地があることから、日本郵政グループに対して、状況の把握と改善に早急に取り組み、安定した雇用環境の中で社員が適切に業務を遂行し得る環境をつくることを求める」
と述べているようです。しかし考えてみれば、モチベーションの低い社員を22万人も解雇し難い正社員化するよりも、それらの方々を一旦解雇して、仕事自体を本物の民間企業へアウトソースし、そちらの企業で解雇したもと社員を使ってもらった方が、郵政の固定費削減には効果的であるように思われます。
郵便配達に関して言うと、特に山間部などの田舎では、民間の宅配業者と契約している地元の商店と、郵便局が二重に配達機能を持つ事は、仕事の少ない田舎では経済効率が良いとはいえません。郵便局が郵便の配達を民間の企業側へ委託できるようにする方が、双方にとって経済効率が増して良いように思えます。
Posted in 5.政治・経済など議論ネタ | No Comments »
Posted by bobby on February 8th, 2010
表題の日記を実名ではじめました。私のブログをRSSリーダー等でご覧頂いている方へアナウンスさせて頂きます。
記事の内容は、香港や中国でビジネスをしたい、困っている方を対象として、私の知識や経験をもとに書いてゆきます。どちらかというとカタい内容ですが、我々の会社でいろいろ実験的におこなっている社内ベンチャー的な内容についても書いてゆきたいと思います。
興味とお時間のある方は、ぜひ愛読ください。
Posted in 5.政治・経済など議論ネタ | No Comments »
Posted by bobby on February 8th, 2010
以前に、スタンドアローン・コンプレックスについて書いた事がありました。社会とコンピュータ・ネットワークの類似性についての考察です。この記事は何故か、私の毎月アクセス数でオールタイムベストの一つとなっています。
最近、この記事にコメントをくれた方がおり、返事を書くために、ひさしぶりに自分の記事を読み返してみて、ある事に気がつきました。最近はやりのTwitterが、記事中のナップスター型P2Pコミュニケーションに似ていると思ったのです。
Twitterはシステム上はサーバーがありますが、Twitterで発する「つぶやき」は、それを購読している人のタイムライン上に表示され、それらの「つぶやき」全体は、掲示板やブログのコメント欄のように、議論の外部の人が容易に閲覧できる形式では集約されません。ある人のTwitterホームを見ても、その人が発した言葉とフォローした内容はあるが、その人が見た「つぶやき」を集約して見る事はできないのです。
ネット上の議論でありながら、タイムラインを共有する人達だけが議論の全体像を共有できるコミュニケーション手段というのは、行政にとってかなり脅威になり得ると感じました。
たとえば検察は朝日新聞のような主体のはっきりしたメディアに対しては、出頭命令を出して圧力をかける等を容易に行えます。しかし、上杉氏がTwitterで抗議を発し、そのタイムライン上で検察批判が盛り上がって、そこから一つの世論が形成された場合に、検察はもとになったTwitter上の議論のトレースが容易ではなく、海外にあるTwitterサーバーの閉鎖も容易にはできません。できる事は、中国政府のように、Twitterサーバーとクライアント側の通信ポートを、プロバイダー側で遮断する事くらいです。2ちゃんやブロゴス等の政治経済の批判記事が集まるブログも、サービス提供している企業を何らかの法律違反で業務停止すれば、ネット言論の制御は不可能ではありません。
しかしそういった方法も、もしTwitter式コミュニケーションが、完全にサーバー無しで動作するようになれば、どんな国の政府も、Twitter上での世論形成に、昔からの行政的圧力のかたちで影響を及ぼす事が難しくなるでしょう。そう考えれば、中国政府がTwitterを恐れる理由が良くわかります。
Posted in 1.コンピュータ及び科学全般ネタ, 3.中国ネタ, 5.政治・経済など議論ネタ | No Comments »
Posted by bobby on February 7th, 2010
朝日新聞が、ネットカフェ、増える女性客 失業者が長期滞在もという記事で、あたかもネットカフェに「住む」人を経済難民のように書いています。ところで皆さん、ネットカフェに一度でも行った事がありますか?わたしはこの昨年の12月に帰省した時に、松山と岡山のネットカフェに行きました。行ってみて驚いたのは、実に快適な空間だったという事です。ネットがつながり、シャワーを浴びられ、食事もすごく安い。こんなところがあるのなら、全てを自費で負担するアパート暮らしや、寝るだけで1泊6千円もするビジネスホテルがもったいなく感じられました。
逆に考えると、現代の都市で生活する人は、ネットカフェを居住場所に選択する事で、1ヶ月に必要な生活費を(アパート暮らしに比べて)更に低く設定する事ができるので、労働時間がより少ない生活をする事ができると言えます。
しかし、ネットカフェ難民をこのような視点で説明している記事は見た事がありません。朝日新聞の記事中にも紹介された「ホームレスギャル漫画家」浜田ブリトニー氏が、正月のテレビ番組にも出演していましたが、ネットカフェの生活を楽しそうに紹介していました。
ネットカフェ生活者を難民と呼ぶ理由はどこにあるのでしょうか。
Posted in 5.政治・経済など議論ネタ | No Comments »
Posted by bobby on February 7th, 2010
私はまず、はじめに国ありき、という考え方をしません。始めに民(人民)があり、民が集まって国ができると考えます。民主主義の本質とは、そういうものではないでしょうか。次に、政府とは何かを考えます。民が集まって代表を選び、その代表者が集まって行政を行う組織を政府と考えます。政府の基本ルールとなるのが、日本国憲法です。ゆえに、どこで生まれた民であれ、日本という場所を好み、そこに永住したいと願う民が、自分の生活を向上させる為に、あるいは生活の向上に積極的に参加したいと願う民を、国籍という後付の規範によって排除する事は間違いであり、国民の定義を憲法や法律に求めるのは、本末転倒と考えています。
しかし、このような考えは単なる夢想であり、現実的ではありません。永住外国人へ地方参政権を付与させる為には、既存の規範(憲法と法律)の中で辻褄を合わせて行く必要があります。そこで、永住外国人に地方参政権を与える法的な根拠について、先に書いた日本国民の定義と永住外国人の参政権で、鐵さんとコメントのやりとりをした内容をまとめる事にしました。
【アプローチ1】
15条は公務員を選定する権利が国民固有と規定するが、10条で国民の定義は(別途に)法律で規定するとしており、どの法律で規定するかを憲法内で規定していない。現在の下位法である国籍法との結びつきの必然性を「検討」して、新しい別の法律で国民を再定義するアプローチがあります。
これについて、「憲法前文、1条に照らせば、憲法の国民主権の「国民」は、日本国民すなわち我が国の国籍を有するものを意味することは明らかだ」という考え方があります。
しかし憲法の中に明白な記述が無い以上、国民の定義は、集団的自衛権における憲法解釈と同様に、小泉元首相の郵政民営化解散のような国民的合意があれば、政治的に解釈の変更を行う事が可能であろうと考えます。
【アプローチ2】
「地方」に着目し、93条2項で「地方公共団体の長・議員・吏員は住民が直接これを選挙する」の「住民」が未定義である事を検討して、住民の定義に永住(定住)外国人も含めると解釈するか、それを定義する法律を作成するアプローチがあります。
これについて、「地方公共団体が我が国の統治機構に不可欠な要素」である事から住民の定義に外国人は含まれないという考え方があります。
この解釈への対抗措置として、国民の定義のような解釈の変更で対処する他に、民主党が進めている(いわゆる)地方主権的道州制を実現して、各道州政府に地方自治体の選挙権を定める法律を作成・変更する「主権」を与えるというアプローチがあります。
地方主権的同州政府の制度が導入されれば、外国からの投資を積極的に呼び込みたい開放的経済政策をとる道州政府では、永住外国人への権利の拡大を積極的に行う可能性が高くなると考えられます。
最後になりますが、私が永住外国人の参政権について賛成の意見を持つ理由は、私自身が香港の永住外国人であり、香港政府から選挙権を(香港返還後も)与えられているからです。
Posted in 5.政治・経済など議論ネタ | 3 Comments »
Posted by bobby on January 27th, 2010
NACGlobal.NETによれば、
「国務院商務部の傅自応・副部長は21日、中国企業による輸出依存戦略の転換を急ぐべきだとする考えを明らかにした。環球外匯網が伝えた。副部長は、2010年は外需が急増する可能性は低いと指摘。「低コストを武器にした輸出は長続きしない」と述べた。一方で、中国企業の海外シェアを維持するため、輸出還付税の調整、貿易保険、輸出融資の導入などの政策支援は今後も継ける方針を明言した」
そうです。どこかの国の民主党政権は、長期的な視野での成長戦略など微塵もないようですが、今年中に日本をGDPで追い抜くと言われる中国の行政府は、きちんと己の実力と世界の環境を認識しつつ、どのように国を発展させてゆくかを考えているようです。
Posted in 3.中国ネタ, 5.政治・経済など議論ネタ | 8 Comments »
Posted by bobby on January 27th, 2010
昨日に非続き、医薬品のネット販売規制の問題について、ap_09さんとの議論(こちらの記事のコメント欄を参照ください)から派生した「厚労省と過剰規制」に見るリスク評価の問題について考察してみたいと思います。
これまで日本では、薬局の店頭で顧客が意図的に質問知ない限り、薬剤師が医薬品の説明を行う事は無く、それで大きな問題も起きず、そういう状態がかなり長期間続いていました。このような状況の中で、厚労省はあえて昨年、一般医薬品を第一類から第三類までに分類し、ネット販売では第3類に限るという新しい規制を打ち出しました。
厚労省の役人がリスクを正しく想定し、そのリスクを正しく評価して、リスクから国民を守る適切な「制度」が、規制といえます。(厚労省の役人が天下り先の企業と癒着して、企業の既得権を新参者から保護するという、裏の目的があるとするならば、それについては、また別に機会に考察したいと思います)
厚労省がリスク評価を正しく行い、適切な制度(規制)を構築すれば、経済活動を妨げる事なく、適度に国民の安全を守る事ができますが、リスク評価が過大であったり、過少であると、いろいろな問題が発生します。
厚労省が行った一般医薬品に関する規制の変更について、薬剤師の他に一般人が登録販売業者という資格を取得する事で対面販売を可能にした事を、私は評価します。これは(高等学校卒業、かつ、満1年以上の実務経験のある者に門戸が開かれたという意味で)一種の規制緩和であると考えます。但し、そこから第一分類の医薬品を除外し、ネット販売においては第三分類のみとした点は、リスク評価が過剰であり、この制度を設計した役人は、リスク評価において「無能」であると言わざるを得ません。
私はシステム屋として、銀行のディーリングルーム設計や、大きなシステム導入のプロジェクトリーダー等でリスク管理を行って来ました。その知識と経験からの意見ですが、リスク評価というのは、過大であっても過少であってもいけません。
過少であれば想定リスクが現実化する可能性が高まるし、過大であると現場が必ず不適正な運用や抜け穴探しをするので、やはり想定外のリスクが発生します。ゆえにリスク評価とセキュリティーの設計・導入は、導入対象となる現場にとってもある程度はリーズナブルある必要があります。
上記で、過少評価の実例が薬害エイズ事件であり、過大評価の実例がネット販売規制です。薬害エイズについては周知の事件ですから、ここでは述べません。ネット販売規制については、これにより企業活動に大きな支障が発生し得る事となりました。(ネット販売業者による行政批判の記事は、ググればいくらでも出てきます)その結果、どうなったかというと、ケンコーコムは早速、規制の抜け穴探しを実行し、シンガポールのネットショップを立ち上げました。
この国外のネットショップは日本の法律による規制が及ばないだけでなく、万一、医薬品被害が発生した時に、日本の法律で国民を救済する事も難しくなります。結果としてこの規制は市場を歪め、国民のリスクを高めてしまった可能性があります。
ところで、ここでケンコーコムの企業活動を非難する人がいれば、それは筋違いというものです。ケンコーコムは好んでシンガポールに行った訳では有りません。行政の間違った制度設計の結果、国外に押し出されたと見るべきです。たとえば、米が100俵しか取れない田んぼに、殿様が100俵以上の年貢米を出せと強制すれば、一揆で死ぬのもの嫌、餓死を待つのも嫌な農民は、隣の藩に夜逃げするのが合理的な選択となります。
厚労省が国民の安全を正しく守りたいのであれば、規制という制度設計は、業界にとっても国民にとってもリーズナブルである必要があります。リスク評価を正しく行う為には、対象への正しい理解が必要であり、その為には、広い視野で、先端の知識、最新の知識を収集し続ける必要があります。
いやいや、たとえ東大医学部卒の、厚労省のエリート役人でも、そんなスーパーマンにはなれないし、たとえ居たとしてもほんの少数だよ、という意見の方は、Zopeジャンキー日記さんの「超人」を求める「ワルモノ論」をやめて、「凡人でも回せるシステム」を考える「制度論」を、をご参照ください。
業界にとっても国民にとっても、合理的でリーズナブルである事、制度論もそうあるべきだと考えます。
Posted in 2.健康ネタ, 5.政治・経済など議論ネタ | 2 Comments »
Posted by bobby on January 27th, 2010
To be determinedのap_09さんは米国在住の医師です。厚労省(厚生省)の行政のあり方について、薬害エイズ事件 (5) -医薬品のネット販売規制との接点- のコメント欄で彼と議論しています。ap_09さんは現状のネット販売規制にどちらかというと賛成、私は規制反対の立場です。
私が医薬品のネット販売規制に反対する理由は、既に長い期間、特に大きな問題もなく行われてきた医薬品のネット販売について、厚労省は合理的な根拠なく規制しようとしているからです。
ap_09さんの「疑わしきは罰せよ」に対して、私は「行政に合理的なリスク評価ができるかどうかが、線引きの能力だと思います。無能な厚労省は、線引きが厳しくなり、有能な英米の行政は、合理的に線引きできるという事ではないでしょうか? 」と述べました。過剰なリスク評価は無能の証、という訳です。
それに対してap_09さんは、「逆にbobby さんにお伺いしたいんですが、厚労省を無能と断定する根拠はなんですか?官僚が無能だとしたら、民主主義としてはそれを無能にしてしまった責任の一端は社会を構成する我々の側にもあるはずなんですが、それとも民主主義というのは情報操作によるまやかしで、日本は支配者と被支配者で構成されてる社会なんでしょうか?」と反論されました。
さて、ここからがこの記事の本文となります。遅れましたが、この記事は医薬品のネット販売の是非の議論ではありません。上記の「民主主義」という言葉を読んで、ものすごい違和感を感じました。その違和感の理由を少し掘り下げてみました。
>民主主義としては
私は最近、しばしば感じるのですが、日本の民主主義と英米の民主主義は同じものなのでしょうか。民主主義が生まれた背景には、それを可能とする宗教や哲学があり、更にその宗教・哲学を生み出した文化と歴史があります。ヨーロッパと北米の文化はだいたい同じルーツですから、民主主義の定義にそれほどの差はないと思われます。
日本の戦後民主主義は、進駐軍によって接木(文化移植)されたものであり、その後ろには民主主義を生み出した哲学も宗教も歴史もありません。はっきりと記録された日本の歴史の中には、かつて一度も民主主義政府というものはありませんでした。池田信夫氏のこちらの記事では、「日本社会には根深くしみついた家父長主義がある」と述べています。親方日の丸文化の日本に米国民主主義を接木しても、そこから育った枝(日本)は、似て非なる別の民主主義になってしまったように感じられます。
そういう日本が生み出した厚労省なればこそ、民主主義という名の家父長主義行政から抜け出す事ができないのではないかと想う次第です。
このように考えれば、リスクを「自己責任」として民に渡さず、行政が規制という名でリスク抱え込んで手放さず、民も上から統治される事で安心してしまう現状は、非常に納得できます。
しかしいま、この記事を読んでいる、日本しか知らない読者には、盲人に光がわからないように、この記事の意味もわからないのでしょうね。
Posted in 2.健康ネタ, 5.政治・経済など議論ネタ | No Comments »
Posted by bobby on January 24th, 2010
神保哲生氏がCOP15現地報告:新しいゲームが始まったという記事で、温室効果ガス削減目標を決める国際会議で中国の対応について言及していました。中国は発展途上国の立場から、可能な限り温室効果ガスの削減目標を押し付けられる事に抵抗しています。これは表面的には、中国が温室効果ガスの削減に消極的な姿勢と認識されているようです。
しかしながら中国に生活している人であれば理解して頂けると思いますが、実際には様々な取り組みが行われています。私が見聞きしているだけでも、冷蔵庫やエアコンなどの家電製品の省電力化、長距離列車の電化の促進、タクシーのプロパンガス化、太陽電池による大規模発電プラントへの投資、原子力発電所の増加、製鉄所の効率改善などです。
北京政府が地球温暖化を信じているかどうかはともかく、社会のエネルギー効率を高める事は、中国の経済発展に役立つという認識は十分にあると思われます。また、政治的に有利な立場で交渉できるのであれば、ある日突然、温室効果ガス削減に積極的になるような離れ業も(社会主義政権であればこそ)可能だという事を忘れないようにしなければなりません。
11月27日付けの人民網では、温室効果ガス排出削減目標を決定という記事の中で、「国務院常務会議が2020年までに中国の単位GDPあたり二酸化炭素(CO2)排出量を2005年比で40-45%削減することを目標」と述べています。
Posted in 3.中国ネタ, 5.政治・経済など議論ネタ, 9.環境問題と地球温暖化ネタ | No Comments »
Posted by bobby on January 24th, 2010
永住外国人の地方参政権の問題については、下記の3つの記事で、私の意見を述べました。
1)国籍の意味と選挙権
2)永住外国人の地方参政権に賛成する
3)外国人地方参政権の反対理由を考察する
さて、今日のたかじんのそこまで言って委員会で、原口総務大臣のトークを聞いていて気づいたのですが、日本国憲法15条で「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である」という時、国民とは何かという定義は、厳密には日本国憲法の中では行われていません。日本国憲法10条では、「日本国民たる要件は、法律でこれを定める」と述べており、別途の法律で規定しなさい、という訳です。
私は法律の専門家ではないので、間違っていたらどなたかご指摘頂きたいのですが、憲法が国民の定義を厳密に行っていない以上、外国人に地方参政権を付与するという事を、現在の憲法および法律下で行う場合に、法律違反ではあっても、憲法違反にはならないという解釈論が成り立つのではないでしょうか。
こちらを見ると、日本国民の定義は憲法10条と国籍法によっているようですが、憲法10条には、どんな法律によって規定するかを明記していませんから、日本国民=日本国籍保有者は、憲法では規定されていません。どんな人達を国民とするかは、行政と国民の判断に任されていると言えるのではないでしょうか。
もし上記が間違っていなければ、私が以前に定義した永住外国人を、制限された権利を付与した日本国民として含めるという法律改正(あるいは新しい法律の作成)を行えば、現在の日本国憲法との整合性は取れるのではないかと考えます。
外国人の地方参政権反対を叫んでいる方々、如何でしょうか。
Posted in 5.政治・経済など議論ネタ | 13 Comments »
Posted by bobby on January 24th, 2010
会社は誰のものか。株主のものなのか。会社法の定義では、会社は株主のものであると明確に定義されています。しかし最近、与謝野馨財務省大臣(当時)や藤末健三議員が、この考え方を否定するような発言をおこなっています。反対の理由は、金を儲けているのは経営者であり、その実行手段を提供しているのは従業員である、という2点のようです。
この発言へ反論する意見もありました。池田信夫Blog、経済101、Zopeジャンキー日記などです。
そういうしているうちに、前原国土交通省大臣主導のJAL再生が開始され、会社をいちど破綻させて、企業再生支援機構の下での再生が決定されました。
ところでJAL破綻は何故起きたのでしょうか。破綻の根源的な問題は、与謝野氏や藤末氏が、会社のステークホルダーの一つと言っている従業員の団体である労働組合問題と、組合の抵抗を抑えられない経営者の指導力や将来展望の欠如のようです。経営者と労組の「甘えの構造」が、破綻を招いた訳です。
しかしながら、政府主導でJALを破綻させた時に、一番大きなペナルティーを受けたのは誰だったでしょうか?毎日新聞のニュースによれば、JAL破綻の最大の癌であった労組(労組員ともと労組員)の方々の年金基金の解散はなくなりそうです。また、経営者である西松社長は解任されませんでした。(形式的には退任)。しかしJALの株主は、100%減資によってゼロになりました。経営者と従業員と不始末の結果について、一番大きな責任を取らされたのが株主だったようです。
これに対して、先のブログで紹介した与謝野馨氏や藤末健三氏は、「会社は従業員と経営者のものでもあるから、株主にこんなに重い罰を与えるのは不平等だ」と思っているかどうか、ぜひともお聞きしてみたいものです。
会社が儲かっている時には、会社は「株主だけでなく経営者と従業員のもの」でもあると言い、会社が破綻した時には、「株主の責任は重い」と言う考えは、一貫性が無いのではないかと考える次第です。
Posted in 5.政治・経済など議論ネタ | No Comments »
Posted by bobby on January 22nd, 2010
民主党政権となり、外国人の地方参政権問題が話題になっています。アゴラで中川信博氏は、永住外国人地方参政権付与に強く反対すると述べています。この問題に反対する人にはひとつの傾向があります。議論の前提条件として、既設の設定条件をすべて固定パラメタとしている点です。日本国憲法も永住外国人の定義も、それが人のつくった法律である限り、状況に合わせて改善すれば良い、或いは状況に合わせて解釈すれば良い、という視点が失われています。
永住外国人の定義については、永住外国人の地方参政権に賛成するという記事の中で、私が香港で永住権を取得した経験をもとに再定義してみました。
憲法についてですが、日本国憲法は、宗教の法典ではありません。守るべきは平和を愛する精神であって、憲法は生活を守る道具にすぎないという事を再認識するべきです。また憲法が絶対ではない事は、集団的自衛権を巡る解釈論があります。日本国憲法第25条では、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とあるのに、最低限度の生活を奪われたまま行政から放置されている日本国民が大勢いる事は周知の事実です。それとも、日本国憲法15条は絶対守られるべきだが、日本国憲法25条は努力目標で良い、という解釈論を始めるのでしょうか。
外国人によって、特定の外国政府への利益誘導のリスクを危惧する人がいます。これは、日本の法律が外国人の帰化を認め、帰化後に日本人とまったく同じ権利与えている事によって、リスク管理が完全にザル状態になっている事を認識すべきだと思います。私が定義した永住外国人が、地方参政権を得る事による政治的リスクをうんぬん言う人は、まずは国籍の意味と選挙権に書いた「悪意ある外国人が善人を装って選挙権を獲得た場合」という意見への反論部分を参照して下さい。
我々は現実を直視しなければなりません。この問題を精神論や感情論で議論する事は無意味です。たとえ外国人であっても、永住外国人(こちらの定義を参照)と呼ばれる長い期間、日本に居住し、納税し、生活している人達に対して、居住地での便宜を向上させる為に地方参政権を付与する事は、きわめて合理的であると考えます。
Posted in 5.政治・経済など議論ネタ | 1 Comment »
Posted by bobby on January 20th, 2010
私は永住外国人に地方参政権を付与すべきであると考えています。但し、私の意見は、以下に述べる条件を前提とします。
まず、永住外国人の定義を変更します。現在の定義は、wikiではこのような説明となっています。これを以下のように変更します。すまわち、「日本国に、合法かつ適正な滞在許可(ビザ)を連続して保持しながら、国内に居住している期間が累計で7年間に達している外国人」です。更に特別永住者も永住外国人の定義に含め、特別永住者に対する特別措置を検討しないかわりに、条件を満たす全ての外国人全員に平等に摘要するものとします。
出入国管理局は、永住外国人の条件を満たし、本人から申請があった者を審査し、永住外国人身分証(本人の住所、氏名、年齢、国籍、パスポート番号、指紋、顔写真等)を保存したICカード)を発行するようにします。これにより、滞在ビザの更新を免除し、ビザ無しでの滞在を許可します。そのかわり、本人はこの身分証を常時携帯する義務を負うものとします(不携帯者には罰則規定を設けます)。
20歳以上の永住外国人身分証の取得者を、地方自治体の選挙人名簿への登録の権利を有するものとします。
選挙人名簿への登録は、本人が当該地方自治体の窓口にて、自己申告によって登録申請を行うものとし、登録後、本人の登録抹消の申請がなくとも、一定期間(とりあえず3年)毎に、本人による更新作業を必要とし、更新なき場合は自動的に登録を抹消するものとします。
以上が前提条件です。
Posted in 5.政治・経済など議論ネタ | 1 Comment »
Posted by bobby on January 19th, 2010
昨日の日曜は、東北六県+北海道県人会というのに参加してきました。(私は愛媛出身だが妻が青森出身)海辺にあるバーベキューサイトで、北海道式ジンギスカン鍋をみんなで食べたのですが、おなか一杯になっておしゃべりしていると、ノラ猫が寄ってきました。私は猫も犬も好きなので、残りもののホッケをあげながら、猫にかまっていました。ノラ猫というのは、なかなか人の近くには寄ってこないものですが、さっきとは別のノラ猫がやってきて、しかも私の足もとまでよってきます。こいつは人に慣れているなと思い、首の後ろをなぜようとしたところ、突然にガブッと噛まれてしまいました。噛まれたのは右手の人差し指の、指の腹と反対側の爪の付け根(上下の歯で一度に噛まれた)です。かなり強く噛まれたようで、指の腹に大きめの穴があき、指の奥の方までジンジンと痛みました。ほんの数分くらいで、噛まれた場所が腫れてきました。浜辺なので水道が無く、とりあえずミネラルウォーターで洗い、止血をして、絆創膏を貼りつけました。念の為に携帯している薬入れにあったアモキシシリン500mgのカプセルと、痛み止めのサリドンを服用しましたが、指はどんどん腫れを増し、夜には第一関節全体が腫れました。
翌日は月曜で会社に出社しましたが、指の腫れは納まるどころか夕方までに第二関節まで拡がってきました。どうやらアモキシシリンはあまり効果がないようです。ネットで検索して、猫に噛まれて抗生剤を服用した記事をいくつか見つけましたが、どんな抗生剤を服用したのか、薬の名前まで入った記事を見つけられません。
そこで、夕方の5時頃になって、事務所近くのクリニックへ行くことにしました。猫に噛まれたと説明して腫れている指を見せると、医者はまず、狂犬病のリスクにについて説明を始めました。私は前日に、香港では1987年以来、狂犬病は発生していない事(こちらの記事)を確かめているので、その注射は不要と伝えました。では、という事で、まず右腕に破傷風の注射を腕に打ってくれました。この注射は、あっという間に終わりました。次に、腫れが酷いので、内服の抗生剤だけでは良く効かないかもしれないという事で、抗生剤の注射を打つという事になりました。(薬の名前をメモするのを忘れました、残念)医者が中くらいの大きさの注射器を用意し、目の前で粉の抗生剤を水と混ぜ、注射器の根本近くまで薬を吸い込んで、「これはちょっと痛いのだが、なるべく痛くないように打ってあげよう」といいながら、お尻に注射針をプスリと刺しました。
私は立ったままでズボンを下ろし、右の腰のちょっと下の臀部に注射を始めると、臀部から太ももにかけて、重い痛みと違和感がズーンと走りました。お尻の注射では、まあそういう事はよくあるのですが、そこからが大変。注入する薬の量が多いので、痛みがどんどん大きくなり、ついには立っていられない程になりました。注射針が抜けたなと思ったとたん、我慢が限界に達して、半ケツ出した状態で、すぐ横にあったベッドに倒れこんでしまいました。その時点で、右足全体が激痛で、しかもショック状態になったのか、全身の力が抜け、瀕死の重症者のような最低の気分になりました。
注射針を抜き取ったあたりのお尻に、医者はアルコールの染みた脱脂綿をあてて、自分で押さえてよく揉めと言うのですが、私はベッドの上で、右足を押さえながら激痛で身動きできません。それで医者と看護師は大変びっくりしたようです。体の姿勢を変えようとするだけで激しく痛み、自分で右足を動かそうとすると、足の付け根からもものあたりまで激痛が走り、動かせない訳ではないが、ぜったいに動かしたくありません。どうしても動かさなければいけない時は、両手で右足をもって動かさなければならないほどでした。
数分ほど唸っていると、医者は「マッサージした方が良い」と言って、医者と看護師が、私の臀部を筋肉痛用のマッサージクリームでマッサージを始めました。しかし、はっきり言って、注射したあたりは触られるだけでも激しく痛い。しばらく我慢していたのですが、我慢しきれません。慰謝に、自分でマッサージすると伝えて、自分でマッサージを始めました。自分で触れば、痛くないぎりぎりの圧力がわかるからです。とにかく注射されたあたりの臀部だけでなく、太もものあたり(マッサージで言うところの坐骨神経のあたりでしょうか)に痛みが集中しているので、そのあたりを集中的にマッサージしました。
しばらくはいくらマッサージしても激痛は緩和せず、これは何か悪い副作用ではないかとかなり心配しました。もしかして、このまま救急病院まで担架にのって搬送してもらうべきだろうか...
激痛が始まってから40分ほどマッサージを続けていると、幸運にも、なんとか痛みが緩和してきて、起きて歩けるようになりました。気分も落ち着いてきたので、自力で家まで帰る事ができました。
しかし、私と医者と看護師をびっくりさせたあの激痛はいったい何だったのでしょうか。注入された薬の圧力が、足の神経を強烈に刺激したからでしょうか?これからしばらくは、お尻に注射する時は、きっとこの記憶が甦ってくるのでしょう。
追記:
ちなみに注射した抗生剤以外に、内服用のオーグメンチン1000mgを1日3回、服用するように言われました。
Posted in 2.健康ネタ | 1 Comment »
Posted by bobby on January 16th, 2010
日本のテレビを見ていると、自動車メーカー各社が「エコカー減税」のプロモーションCMを盛んに流してます。このエコカー減税は販売促進の効果が高かったようで、麻生政権が始めましたが、民主党の鳩山政権になった後も景気維持の為に続けられています。また、エコカー減税に類する行政のプロモーションは、韓国や中国でも行なわれ、効果を上げているようです。
ところでこのエコカー減税プロモで、割りを食っているメーカーがあるようです。それが米国の自動車メーカーです。日経新聞の日本のエコカー補助「不平等」 米下院議員が声明 によれば、
「米民主党のサットン下院議員(オハイオ州選出)は6日、日本のエコカー補助が米国メーカーなどに対して不平等だとする決議案を下院に提出したと発表した。対日協議を直ちに開始し、世界貿易機関(WTO)ルールに違反している状況を改善するよう米通商代表部(USTR)に求めている。」
それに対して日本政府は、「日本政府は環境基準などに沿って、米国を含む海外メーカーの自動車も公平に扱っているとの立場をとっている。」という意見を述べ、米国のクレームを「いいがかり」であるとしているようです。
エコカー減税の対象となる環境基準が、米国車にとって不利であるという可能性があるかもしれませんが、基準が広く公開されているのであれば、「不公平」というにはあたらないかもしれません。
米国は、世界でもっとも資本主義の精神を大切にする社会であると理解しています。資本主義社会では、機会の平等は大切ですが、結果の平等を保障していません。市場では競争があり、勝つための努力があり、その中から勝者が生まれます。米国メーカーは、エコカー減税プロモに参加する為に、どのような努力を行ってきたのか、米民主党のサットン下院議員は、その事を明確にしてほしいと思います。
もし米国メーカーが、技術力の不足により、日本の環境基準に適合させる自動車をつくれないという単純な理由であるのなら、まずは燃費の良い環境にやさしいクルマ作りを進めればよいだけの事ではないでしょうか。
Posted in 5.政治・経済など議論ネタ | 2 Comments »
Posted by bobby on January 12th, 2010
経済学101さんが海外脱出アドバイスのダメなところという記事の中で、elm200さんの15歳の君たちに告ぐ、海外へ脱出せよと、渡辺千賀さんの海外で勉強して働こうという記事について、「どうして海外脱出を勧める記事が反感を買うか」という趣旨でダメ出しを行っています。また、これら3人の記事について、「優秀な奴はどこでなにやっても優秀だ」という論調のコメントで批判する方もおられるようです。そこで、これらの批判を参考にして、下記の前提をもとに私なりの海外脱出論(ほんとは脱出という訳ではないのだが)について書いてみる事にしました。
【サマリー】
日本では、有名大学の入試に失敗して2・3流大学にしか入れなかったり、更には新卒で就職に失敗してブラック企業に入ったり就職そのものが出来なかったりした場合、人生の敗者復活戦のオプションが極めて少ないのが実情です。そういう状況の方で、特に下記の条件に当てはまる人を対象として、海外で敗者復活戦に挑戦しよう!という趣旨のアドバイス記事です。対象外の方はスルーして下さって結構です。
記事で呼びかける対象:
大学中退して非正規雇用を苦にしている人や、2・3流大学を卒業してブラック企業で苦労している、独身の男女。適度のチャレンジ精神と向上心はあるが、地道な努力は比較的苦手とする人。多少の貧乏生活は耐えられるし、中華料理も嫌いではない。
アドバイスの内容:
プログラマの技能を日本で派遣等で習得し、香港の日系企業の現地採用を目指す。香港での仕事内容はIT業界に限定しない。最終着地点は、日系企業のマネジャークラスか、独立して起業(社長)を目指す。
行き先:
香港(シンセンも含む)。
【まえがき&自身の海外進出経験の紹介(長文失礼)】
アドバイス対象者との心理的距離感を縮める為に、まず筆者の海外脱出事例を簡単に紹介します。私はelm200さんや渡辺千賀さんと同じイニシャル(しかしランクがかなり下)の、湘南T大などと揶揄される某マンモス大学の工学部電子工学科(現在は消滅した)を20数年前に卒業した。在学中にバイトで習得した技能を活かして東京の中堅ソフトハウスに入社し、68000系オフコンのOSの開発部隊に配属されたが、10年先の人生を見通せる地味な生活に半年も耐えられず、ついに日本脱出を計画。但しその発端は、田町のJR駅前でもらった人材バンクの登録用ハガキからといういい加減なも。当時インドにハマっていた事が影響してか、登録ハガキに書いた勤務先は「熱帯雨林か砂漠の奥地」というフザケた内容で、「本気で転職する意思がありますか?」と担当の人から電話で怒られた。最初はマジメにフロンティアを目指して海上油田プラットフォームなどの面接を受けていたが、何社か面接しているうちに、香港で工場を経営している日本人を紹介してあげる、という方にめぐり合って、半年後にやっとの事で香港の日系零細工場で現地採用の職(但し月収は半減)を得て脱出成功。と喜んでいたら、その工場が半月後に倒産。すぐに帰国するのが恥ずかしくて、半月ほどブラブラしていたら、アパートの大家さんの紹介で、電子関係の零細貿易会社を紹介され、渡りに船でその会社へ転職(収入は更に半減)。やっと暮らして行けるほどの収入でしたが、仕事で使う英語や、貿易事務の知識の習得が、後にはじめたソフト会社でプログラム開発の役に立った。1年後に会社のボスと喧嘩して辞め、倒産した工場でボス(技術主任)をしていた日本人に拾ってもらい、現地メーカーの電子技術者(収入が日本の時の5割減に戻す)として電話機の設計を3年弱やる。メーカー勤務の経験も、ソフト会社で大いに役に立ちました。次に、喧嘩して辞めた貿易会社で直属上司だった日本人からソフトの会社をやろうと持ちかけられ、週末プログラマーとして始めたソフト開発の事業化が見えてきて、とある日系ゴムメーカーの香港現地法人の社内ベンチャーとしてソフト開発業務を開始し、私もそこへ合流(合流時の収入は前の会社とほぼ同じ)。それが1989年。それからはパソコンの業務ソフトの仕事をすこしずつ拡大。95年には別会社でインターネットプロバイダーを立ち上げてその会社の役員になる。今から数年前、ベースになっていたメーカー現地法人がソフト事業から撤退するので、商権を買取り、IT事業をISPの会社に統合して現在に至る。まるでわらしべ長者のような人生に見えるかもしれないが、東南アジアで長く仕事・生活している人なら、こんな経歴はけっこうある筈で、そんなに特別な事ではない。(簡単に書いても、かなり長文になってしまいました。どれだけの人が、これを全部読んだのだろうか?ちょっと不安。)
さて、いよいよアドバイス部に突入。
第一段階:【海外で修業可能な技能を日本で習得する方法】
技術者の派遣会社に登録し、ブラック企業でも何でも良いので、素人でも実技指導してくれる派遣先を見つけて、とにかく3年くらいプログラム開発の経験を積む。また、週イチくらい、駅前留学で英語の日常会話に少しでも慣れる。但し、駅前留学に過度な期待は禁物、しょせんは駅前でしかない。技能習得をプログラマにする理由は、香港(海外)で就業ビザを取得する時に有利である為。別に香港でプログラマ稼業を続ける必要性はないので、どのような職に付くかは柔軟に考える。
第二段階:【香港との相性を確認する】
香港には日本人に職を斡旋する人材バンクが何社もあるので、旅行で香港を訪れ、香港の文化(食事、街の雰囲気など)に拒否反応が出ない事を確認する。また、100万円程度の貯金をする。もっと多くても良い。たとえ派遣でもプログラマやっていれば、そんなに給料悪くない筈なので、貯金が貯まらないという事はない筈。貯金は、次の段階で行う香港無収入生活における生活原資になります。
第三段階:【香港上陸し基礎生活開始】
人材バンクで企業の募集が(少なくとも数件程度)ある事を確認して、日本の職を辞し、単身で香港へ上陸する。チムサチョイの重慶マンション周辺で、ドミトリー等の安宿を確保し、日曜に香港島のセントラル駅周辺を訪れて、フィリピン人メイドの友だちを作り、英語の特訓に励む。彼女たちのほとんどは、明るく気さくな性格の人が多いので、こちらから話しかければ、ほぼ100%友だちになれます。日曜の朝、彼女と教会へ行けば、更に多くのフィリピン人の友だち(人的ネットワーク)ができます。そしたら、フラットメイト(1件のアパートを共同で借りてくれる人)を見つけて、ドミトリーからアパート暮らしへ移行し、生活費のコストダウンを図ります。香港人の友だち作成方法としては、skypeのプロフィールに「香港人の友だち募集」を明示して、香港人の友だちを探す方法があります。私は香港在住の日本人というだけで、「友だちになりましょう」という香港人のskypeメッセージがしばしば送られてきます。ミクシーの香港コミュなどで香港在住日本人の友だちを作り、その人の香港人の友だちを紹介してもらうとか、facebookで香港人の友だちをつくるなども有効かと思います。また、香港人の集まるバーや、日本食レストランで、隣の席の香港人に話しかけるなどの方法も有効です。「日本から職を探しに来た」と自己紹介すれば、警戒される事はあまり無いかと思います。どんな方法にしろ、無料で実践英語レッスンを行い、面接時に「英語は話せます」と言えるようにします。
第四段階:【本格的に職探し】
こうして3月から半年くらい、現地生活をしながら、会話としての英語を特訓すれば、あっという間に英会話が上達します。ノービザで香港に滞在できるのは30日なので、1回か2回、シンセンへ出て数日滞在し、再び香港へ戻る事でビザを延長します。3ヶ月に1回は日本往復を入れて、滞在期間を延ばし、あせらずに機会を待ちます。香港には、日系の大手IT企業が数社あり、うちのような零細規模のIT企業もけっこうあります。他に、メーカーや商社の社内IT担当の募集もしばしばあります。また、日本人で仕事の意欲があれば職歴問わずという会社もあります。人材バンクの他に、フリーペーパーにもしばしば募集広告が掲載されます。最初は仕事内容には拘らず、機会があれば選り好みせずに面接を受けます。希望給料を低めに設定(月給HKD15000で家賃と税金込み)すれば、選考では有利かと思います。最初は安い給料でも、正規の就業ビザを取って、香港で最初のキャリアを始める事が重要です。
第五段階:【キャリアアップ】
無事に職を得る事ができたら、まずはその会社が何であれ、仕事を覚える事に専念します。また、県人会やサークルなどに顔を出して、日本人や香港人の友だちを増やします。(転職の機会はどこに転がっているかわからないから。)職場での英会話に自信がついたら、今度は広東語の会話の習得を開始します。学校へ行かなくても、1年も香港に住んでいれば、いろいろな広東語の単語を覚えます。広東語を話す友人のほとんどは、職場で覚えた広東語を活かしています。この会社に1年くらい勤めたら、もう一度、人材バンクに登録し、いまより給料のオファーが高い会社を探します。香港は人材の流動性が高い社会なので、待っていればいろいろなオファーがあります。日本のIT業界では超大手と言われるF社やN社でも、現地採用で入社できる可能性はあります。現地採用の日本人に求められる条件は、学歴や職歴ではなく、「あなたはいま、何ができますか?」です。(日本から来る駐在さんは、みんな高学歴ですが...)1つの会社に1-3年在籍し、転職を数回繰り返せば、(クビにならない限り、今より待遇の良い会社への転職であるから)給料は月収2万HKDを超え、家賃は会社負担という条件くらいはクリアできそうです。
第六段階:【長期雇用可能な会社と管理職ポジションを確保する】
IT業界に留まったにしろ、貿易会社やメーカーを渡り歩いたにしろ、10年から15年くらい(25歳で香港上陸した場合、35歳から40歳前後の年齢)香港で仕事を続けていれば、3年程度で帰任する駐在さんよりはずっと現地事情に詳しくなり、英語や広東語も普通に使え、おまけに業務の専門知識も駐在さんに負けないレベルで蓄積します。そこまで到達すると、今度は長期的に「安住」できる会社とポジションを探します。狙い目は、競争が激しく駐在員の高額経費の負担が厳しい会社の、現地採用の営業マネージャーや副総経理です。また人脈を広げて、会社が香港撤退などでイザ解雇という時は、自分で会社を起こす時のパートナーになってくれそうな(取引先の)現地企業の社長などを、親しい友人のリストに加えます。独立する時のノウハウは、また別の機会に書きます。
【キャリアップの基本戦略のまとめ】
1)あるていど時間をかけて英語と広東語の会話能力を高める。
2)クビになる前に転職し、転職する毎に待遇改善する。
3)時間を味方につける。長く香港にいればいる程、日本から来て3年前後で帰任する駐在さんより香港での職務能力は相対的に増す。
4)35-40歳くらいで、長期的に仕事ができる職場を見つけて、管理職ポジションに納まる。
5)もし整理解雇された場合は、これまで経験と人脈を活かして独立する。
上記のプランは机上の空論でも妄想でもなく、私自身の経験、何人も知り合いになった現地採用で頑張っている日本人、うちの会社の日本人社員、そして20年来の3人の友人(大学中退し、いろんなきっかけで香港に来て、いまでは起業して社長になったり、日系企業の副総経理をしている)を参考にしています。
海外進出に興味あれば、コメント欄で具体的な質問も歓迎します。
【香港をアピールする補足】
香港は日本人にとって、世界で日本の次に住みやすい場所です。
そごう、ジャスコ、ユニー、西友といった日本のデパートやスーパーが、日本人の住むアパートのすぐ側にあり、日本食の調達が世界で二番目に容易(1番目は日本国内)。日本酒や焼酎などの種類も、地元の酒屋より豊富。インターネットは高速で日本とつながり、日本のテレビ放送がリアルタイムに安価(月額HKD200前後)で見られる。自宅で日本の料理を食べながら、日本のテレビをリアルタイムに見ていると、もはや海外にいる事を忘れそうなほどの生活環境です。
九龍か香港島に住んでいると、ビーチ、山(トレッキングコース)、職場、飲み屋街、観光地、空港のどこへでも30分から1時間で到着可能な便利さ。島には白人がたくさん住んでおり、スローライフを楽しむ事もできる。
治安は新宿や渋谷より良く、街は比較的きれいだし、警察は優秀で、医療のレベルやサービスも日本より高く、安全で住みやすい。駐在員保険が無い人は、政府系病院へ行けばタダ同然で診療が受けられる。市内はバスと電車で、ほぼ何処へでも行けるが、タクシーも安くて便利。
独身の日本人女性が比較的多く、こちらで日本人の結婚相手を探す事も可能。県人会やサークルがたくさんあり、いろいろな人と出会う機会が多い。結婚して子供ができれば、日本人学校(中学まで)は国内の平均的な学校よりも学力のレベルが高い。インター校の数がすごく多くて、選択のオプションが沢山ある。
Posted in 1.コンピュータ及び科学全般ネタ, 3.中国ネタ, 5.政治・経済など議論ネタ | 12 Comments »
Posted by bobby on January 9th, 2010
昨日、中国は高度成長の時代に入っていると書きましたが、こちらの記事によれば、米メディアが日本の支局を閉鎖し、新たに中国に支局を開いているそうです。昔はライジングサンといえば日本の事(当時は米国がサンセット)でした。いまは、おなじ極東の中国がライジングサンとなり、その隣の日本が日没を迎えています。
池田信夫ブログによれば、どうやら鳩山政権のリーダーには社会主義者が多いらしい。萎んでゆく富を分配しても、だれも満足する事はないでしょう。ドン小沢氏が民主党を割らない限り、この政権は2013年の夏まで続きます。河野太郎が自民党を改革しても、みんなの党が支持層を増やしても、最低4年は、経済の閉塞感を解消する事はできません。
20年にわたる夕日のあとで、日本の夜は、これからどれくらい続くのでしょうか。あるいは次の日の出はあるのでしょうか。
Posted in 3.中国ネタ, 5.政治・経済など議論ネタ | 2 Comments »
Posted by bobby on January 8th, 2010
急速に発展を続ける中国では、北京オリンピック、今年開催される上海万博、そして広州から北京へつながる新幹線(広州-武漢、武漢-北京)が今年にも開通する見込みです。万博、オリンピック、新幹線といえば、日本の高度成長期の象徴でした。必ずしも正確な表現ではないかもしれませんが、中国は既に、高度成長期のただ中にあるのだといえます。そして今年は、GDPで日本を抜いて世界第二位になるであろうと予想されています。「光あるところに影がある」といいますが、中国の影で、日本は国民が元気を失って、ひっそりと萎れてゆくのでしょうか。
Posted in 3.中国ネタ, 5.政治・経済など議論ネタ | No Comments »
Posted by bobby on January 8th, 2010
堀江氏も村上氏も、自分が勝者である事を、あからさまに世間に示した為に、検察に因縁つけられました。日本にもスーパーリッチな個人はいるはずですが、欧米やアジアのように経済勝者が社会で尊敬されるどころか、「出る杭は打たれる」という言葉通りの仕打ちをうけるので、「俺は金持ちだ」と胸を張って大通りを闊歩する人は極め少ないようです。池田信夫氏はアゴラの民主党の生存バイアスで、そういう日本を「勝者を罰する国」と呼びました。
経済勝者が「お上」に因縁つけられる構図は、実は中国で非常に顕著になっています。昨年、上海を訪問した時に、昔の知り合いの会社を訪問したところ、若い社長から「はやく資産を北米へ移したい」という相談を受けました。私に相談されてもどうしようも無いのですが、興味があったので「なぜ?」と聞きました。
若社長いわく、中国では企業活動を定めた法律は、最近のテクノロジーを扱う商売を十分にフォローしていません。(中国の会社の法律では、営業ライセンスに記された事業範囲は、広い範囲を単純な言葉で明示しているので、複数の事業範囲に重なるような商売は役人の裁量で黒とも白とも判断できてしまうのです)豚は太らせて食えと居いますが、商売が成功して十分に儲かったところで、ある日突然、「お上」から営業ライセンス違反で莫大な罰金を課される事を、非常に恐れていました。
日本はいったい、どういう道を行こうとしているのでしょうか?
Posted in 3.中国ネタ, 5.政治・経済など議論ネタ | 4 Comments »
Posted by bobby on January 2nd, 2010
堀江貴文氏がライブドアと民事で和解したと、アゴラの記事で述べています。(更に詳しい和解内容はこちらへ)このニュースに、私は非常に残念な気持ちを抱きました。
ライブドアの前身であるオン・ザ・エッジは、堀江氏を含む大学生が資本金600万円で起業した零細企業でした。それが4年でマザーズに上場し、あたかも童話のわらしべ長者の童話のように、あれよと大きくなった会社です。ライブドアの急速な成長と、マスコミをにぎわすパ・リーグ球団や放送局の買収劇に、私を含めて多くの人が心を踊らせ、無名の若者でも、努力と度胸で、だれにでも成功する可能性がある事を示してくれたのだと思います。
そのライブドアですが、堀江氏の逮捕騒ぎ以来、なんだかやけに地味な会社になった印象があります。いまのライブドアは、IT業界の中では中途半端なサイズです。ヤフージャパンや楽天ほど大きくありません。現在の事業を維持するために、地味な経営をするには早すぎるように思えます。
ヤフージャパンも一時期そうだったと思いますが、どんなに有名になってもポータルだけには食えません。ネットワークの周辺事業を地道に拾っているだけでは、地味な中小企業から抜け出す事はできません。大企業へ脱皮する為には、ヤフーの孫氏が既存キャリアに宣戦布告してADSL事業に参入したように、アイデアと度胸で勝負をかける事が必要になります。
しかし、大博打ともいえる一発勝負を、ライブドアに残っているいまの経営陣ができるでしょうか?それができるのは、堀江氏しかいないと思います。ベンチャー企業が大きくなる為には、創業者の果たす役割は極めて重要です。スティーブ・ジョブズ氏が戻ってきた事で、アップルは再生しました。私はいつか堀江氏がライブドアに戻る日が来るだろう、そして再び日本のIT業界を湧かせてくれると信じていました。
だから、堀江氏が200憶円超の金銭でライブドアと和解したと聞いたときに、堀江氏はライブドアを見限った、と感じたのです。私はライブドアが、200億円で「輝ける未来」を売ってしまったのだと思えるのです。
Posted in 1.コンピュータ及び科学全般ネタ, 5.政治・経済など議論ネタ | No Comments »
Posted by bobby on January 2nd, 2010
「官僚たちの夏」の教訓のあとで、スパコン世界一になる目的を書いていて感じたのですが、もしかしたら官僚たちの夏は不要だったのかもしれません。通産省があれだけ熱心に振興しようとした電算機(メインフレーム)産業は、ダウンサイジングによってオープン系とパソコンが駆逐し、ほぼ消滅ししてしまいました。(NECのメインフレームACOS-4のCPUはItanium 2でx86系列 、富士通ハイエンドはSPARC64でオープン系)
いま、世界有数のコンピュータメーカーといえばIBM、HP、Dell(世界で有名な日本のコンピュータはSonyと東芝のノートパソコンのみ)。3社ともパソコンのメインプレーヤーであり、IBMとHPの2社はオープン系とスパコンも作っています。
日本のコンピュータ業界には、メインフレーム業界のほかに、電卓から派生したパソコン業界がありました。仮に日本の企業が、安くて高性能の米国産(IBMとユニバック)メインフレームを輸入し、国産の電算機業界が十分に育たなかったとしても、日本がコンピュータ業界にチャレンジする機会はあったのです。
西和彦氏がアゴラでスーパーコンピュータを復活してほしいという記事で、AMDのOpetronに対して、間接的にかなり対抗意識をもやしておられるようです。しかし、たぶん西氏も同世代なのでご存知だと思いますが、x86のベースにある4004はデジコン社の嶋正利氏による国産技術でもあったのです。(着想はインテルのテッド・ホフ)
歴史に「もしも」はありません。しかし、あえて言うと、NECや富士通がx86 CPUを製造する状況が続いていれば、いまとは異なる状況が起こっていた可能性があるのではないでしょうか。
富士通は米国のRISCチップの設計メーカーを買収し、比較的短期間に、本家のSUNよりも優秀な64Bit版のSPARCの製造に成功しました。「改善」は世界に誇る日本の技です。
逆に日本の電算機業界は国産ハード主体で進んだ事により、ソフト業界はNECや富士通や日立等のハードメーカーがITゼネコンとして主体となり、ソフト開発費用をハードの付加物のようにして販売するなど、正常な競争と発展を阻害する「歪んだ」構造で拡大し、むしろ弊害の方が大きかったのではないかと推測します。その根拠は、SAPやオラクルのような世界で戦える業務ソフトのパッケージ商品がひとつも無く、いまだにITゼネコン主体の「開発もの」が主体となっている事です。
もしも官僚の夏がなかったら、HPのかわりに日本のN社かF社かT社が、IBMと肩を並べていた可能性もある、という事を考えてみてほしいと思います。
Posted in 1.コンピュータ及び科学全般ネタ, 6.日本酒ネタ | No Comments »
Posted by bobby on December 17th, 2009
To be determinedのap_09さんと、「医療の市場経済化」について議論しています。ap_09さんは「医療に市場経済はそぐわない」という意見なのに対して、私は「医療は効率と経済のバランスが重要」という意見です。ap_09さんも、総論としての「バランスが大事」だという事は同じ意見のようですが、「どうすべきか」という各論では、ap_09さんからの反論記事によれば、正反対に近いものが多くあるようです。そこで、具体的な部分について検証してみましょう。
>なぜ予算を医療費から削る必要があるのかわかりません。
ap_09さんが参照された知って欲しい医療の現実―四つの誤解における、医療費抑制が不要だという主張は間違っていると思います。1993年の2.5兆円の赤字を皮切りに、現在までに865兆円にもなる巨額の財政赤字(借金)は、現象的には公共事業予算などの増大で生じたように見えますが、池田信夫blogによれば、実際には日本の潜在成長率が低下した為に、失われた20年が生じ、国が「貧乏」になったので政府の歳入(税収)が減った為と理解するべきではないでしょうか。
政府歳入が長期で減れば、医療も福祉も相応の予算とすべきで、その為にサービスレベルが低下するのは(気持ちの上では不愉快だが)合理的に考えればしかたのない事です。更に言えば、日本の場合は単年度で収支を合わせるだけでは足りず、865兆円の借金を返す為に、歳入より歳出を少なくする緊縮財政(もちろん医療も福祉も公共事業も)を数十年間行って、莫大な借金を返済しなければなりません。
>国内で認められていない治療法は、基本的に安全性が確認されていないというのが理由で、わざわざお役所が、患者がリスクをとらないように親切に規制しているのです。
ドラッグ・ラグ解消 薬価もカギにを参照願います。海外の製薬会社が、日本で積極的に新薬の申請を「行わない」理由が、製薬会社の見地から述べられています。製薬会社の意見は信用できないという事であれば、wikiのドラッグラグを参照ください。こちらでは、「現在一番問題とされるのは、法制的な問題の内、国内で承認されない状況が続いたり承認が遅かったりする場合であり、大抵は保険診療制度の上で、保険診療が受けられない患者の医療費負担の問題が最大のものである」と述べています。
wikiにもありましたが、これを改善するには、混合診療の範囲を広げて、先端治療や高額な新薬は、とりあえず「自由診療」へ移して、国家医療予算の範囲から外す事です。そうすれば、役人は先端医療や新薬が国家医療予算を減らす原因でなくなるので、承認時間の短縮やプロセスの簡素化など、制度改革を積極的にやってくれると思います。
「自由診療」へ出された医療は、民間医療保険により負担するようにして、大企業など負担力のある会社が、社員への福利厚生として加入するようにすれば、社会に広げられるのではないでしょうか。
その上で、日本の潜在成長率が高まり、政府歳入が長期的な増大傾向を示すようになれば、歳入規模に応じて、医療や福祉の予算を増やしてゆけば良いのではないでしょうか。
>そもそも欧米の臨床治験の被験者は白人中心なので、日本人とは薬の効き具合が違うのです。日本人への安全性と効用を確かめてもらわないと困ります。
これは理想論ですが、どれだけ現実的でしょうか。香港人、フィリピン人は、日本人と体格が酷似していますが、欧米で承認された薬が、簡単な手続で承認され、使用されています。地元の製薬会社が発展していない国は、だいたいがそういう承認手続きだと思われます。
>これらが5割も自己負担になったら、さっさと野垂れ死ねというのと同義です。
世界的に見ると、多くの資本主義国ではこれが現実です。英や北欧など医療費無料の国は、年間予算の範囲だけ患者を受け入れますから、予約の長い待ち行列があって、何ヶ月あるいは1年以上待たされる事があるようです。待っている間に死ぬ人も多いでしょう。高田ケラー有子氏によれば、デンマークで高齢の自殺者が多い理由の一つは、病気による身体的な苦痛だそうです。
医療費を無料あるいは低価格にすれば、国の予算の範囲に押し込めなければいけなくなり、受診できる患者数に限度が生じる。医療費をすべて自由診療にすれば、経済弱者が通常に医療すら受けられなくなります。
誰でもが最高の医療を廉価(無料)かつ公平に受けられるというのは、社会主義者の理想ですが、日本がいま、それが長期的に維持できなっているという現実と向き合うべき時ではないかと思います。
Posted in 2.健康ネタ, 5.政治・経済など議論ネタ | 11 Comments »
Posted by bobby on December 14th, 2009
To be determinedでap_09さんは、一連の医療の効率、経済性、そして医師の倫理感シリーズ記事で、「医療に市場経済はそぐわない」と結論付けているようです。
しかし私は、医療は「ある程度」の政府による社会主義的な管理と、「ある程度」の市場経済的な合理性がバランス良くミックスされた方が、長期的な視点で全体最適化された制度になるのではないかと考えています。
医療から市場経済的な要素を取り去って、現在行われている社会主義的な運営を行うとどうなるでしょうか。現在の医療では、政府が使う医療関係の予算は、厚労省の大臣と役人により年間予算が金額が決められます。すると役人は、ただでさえ不足しがちな医療費を更に高める要件(医師増員、医師の給与増大、新薬の承認、先端医療の保険適用など)を排除しようという方向で動きます。役人の一義的な仕事は、予算という決められた枠が守られるようにするからです。ゆえに、経済(税収)が縮小してゆく日本で、これまでのような行政まかせの社会主義的な医療だけに依存する事は、各論として医療の質的向上に反対する事と同じ意味となります。
ではどうするか。国税収入が減少し、税金でまかなえる医療予算が減少していゆく事を前提とすると、政府が提供する医療保険の適用範囲を、どれかの対象に絞るしかありません。たとえば、軽微な病気や怪我と、高額医療は保健医療の適用対象外(あるいは個人負担率をの増大させる)とします。軽微な病気や怪我は薬局等で自己負担で薬を購入するようにします。高額医療は、自己負担(あるいは半額負担等)として、差額は患者負担(実際には患者の加入している民間の医療保険が負担)として、生活保護者家族と年金生活をしている高齢者家族等を例外的に高額医療費の政府負担を認めるようにします。
このようにすると、病院勤務医の給与と労働環境の改善ができます。また先端医療や新薬の承認が医療費予算を圧迫する度合いが緩和されるので、役人が承認にブレーキを踏む度合いも減り、英米との新薬承認時差も緩和されるのではと思います。
そして、現在は高額医療費負担制度によって、事実上無用の長物になっている民間の医療保険が、医療費負担という真の意味で有効になります。民間保険が活用されて、高額医療や新薬の市場が日本で拡大すると、欧米の大手製薬会社も当然の事ながら、日本政府への承認プロセスの促進を働きかける事になる筈ですので、これも新薬の時差ギャップ縮小の方向へと動き出す事になるでしょう。
さて、上記のように書くと、民間の医療保険を購入できない人は、政府の医療保険適用外の高額医療(高額な新薬)を受ける事ができなくなってフェアでないのでは、という議論が起こる事が予想されます。日本は民主主義社会であり、すべての人が、民間の医療保険に加入する自由と「機会の平等」を与えられている限り、私はこのような経済格差は受け入れられるべきである、と考えています。
更にもうひとつ、上記によって医療費予算に余裕を生み出して、それにより、全国の一定範囲内に、公立の救急病院を設置し、(真の意味で緊急性の高い)救急患者の受け入れは税金によって全額無料で行ってはどうだろうかと思います。救急処置の後の、安定した状態に以降後の治療は、その患者の保険レベル(民間の医療保険の有無とレベル)によって、患者が選択可能にすれば良いでしょう。
上記の内容をまとめると、医療は三階建(一階は軽微な病気・怪我で10割自己負担、二階は国の医療保険(3割自己負担)の範囲での治療、三階は国の医療保険と民間医療保険の両方での負担(負担率は検討)を前提とした高度医療・高額医療)の制度にする。そのかわり海外の先端医療や新薬を時差無しで国内でも使用できるようにする。救急医療は、国が一定範囲内に公立救急専門病院を設置して、税金だけで運営する。病院は原則として専門的治療に絞り、勤務医の給与は大幅に増額(勤務時間は大幅に減少)。開業医の給与は減額し、良質の医師を病院の専門治療へ政策的に集める。
最後に、国民背番号製を政府の医療保険にも導入し、患者の医療情報がオンラインで厚労省の医療保険データベースに更新されるようにして、医師の紹介状の無いドクターショッピングのようなケースでは、二件目の病院からは自己負担率を上げてゆくようにする事で、医療予算の減少を防ぐようにする。
Posted in 2.健康ネタ, 5.政治・経済など議論ネタ | 1 Comment »
Posted by bobby on December 12th, 2009
池田信夫blogによれば、「ノーベル賞受賞者がそろって官邸に殴り込み、鳩山首相は例によってぶれている」そうだ。せっかく事業仕訳人がいい仕事をしたというのに、なんだか心配になってきたので、またスパコン世界一に否定的な記事を書きます。
まず忘れてはいけないのは、IBMやクレイやSGIやHPは、世界中の現地企業にハイエンドのコンピュータを販売しています。スパコンをF1カー、ハイエンドパソコンをスポーツカーに例えれば、F1で優勝する事でフェラーリやマクラーレンはスポーツカーが売れています。ところがNECや富士通は、世界の「日系企業」にやっとの事でサーバーやワークステーションを販売しています。ハイエンドコンピュータになると、もはや市場は国内にしかありません。日立に至っては、海外でコンピュータを販売していません。(海外カタログに掲載されているかもしれないが、私は見たことも聞いたこともない)
このような状況で日本メーカーが莫大な税金を投入して、瞬間的にスパコン世界一になったとしても、富士通さんは海外のハイエンドコンピュータの市場を持っていませんので、その技術力を武器に売る市場がない。
仮に費用対効果がIBMの100倍くらいある技術を開発して、どんなにIBMが頑張ってもあと5年は抜かれないほどすごいスパコンができれば、税金を1000億円出してもやる価値はあるでしょう。それくらいすごければ、ほっといても海外のお客さんから引き合いがどんどん来るでしょう。5年間はスパコンを世界中に(といっても10-20台くらいかもしれないが)売れるかもしれません。まあ無理ですが。
どうせやるなら、世界市場でシェアを取れて、しかも普及版ハイエンド市場でも一番になれる技術を目標にすべきです。それができない(実際無理ですが)なら、世界一になるために莫大な税金をつぎ込む意味はまったくありません。
鳩山首相も、そこのところを良く理解してほしいものです。
Posted in 1.コンピュータ及び科学全般ネタ, 5.政治・経済など議論ネタ | 25 Comments »
Posted by bobby on December 8th, 2009
To be determinedでap_09さんは、医療サービスに経済合理性を導入した場合に起こり得る可能性について、医療の効率、経済性、そして医師の倫理感で二人の架空医師を例にとって、医師の倫理について述べています。(サマリーに誤りあればご指摘ください)
このシナリオで、B医師が良い評判(と患者)を得る為に行ったいくつかの非倫理的な「行為」の中で、「規定の倍の投薬量によって高い治療効果を得る事が、15年後に患者の1-2%に腎臓障害という副作用を及ぼす」という前提について、ちょっと無理があるのではないかと思い、こちらとこちらでツッコミを入れました。
私のコメントに対して、わざわざ医療の効率、経済性、そして医師の倫理感 (3)-付という長文の回答の記事を頂きました。しかし私は、医師と薬剤師は作業として分離されている「はず」なので、まだ疑念が払拭しません。
そこで、投薬量と薬剤師の関係から生まれるB医師の長期的発覚リスクについて、もう少し追いかけて見たいと思います。
>その特定の患者には特別の量が必要ということを説明すると、それはその場で収まってしまいます。
>薬剤師さんは直接患者さんを診ませんから、カルテに軽症が重症と書いてあって、医師の判断で多量の薬が必要ということであれば、異議の申し立てようはありません。
これは「倍の投与量」を低い頻度で行う場合には、上記の説明は納得できます。しかし、もとの記事には、
「また標準の2倍の量の治療薬を処方するので、「あの先生にかかると症状が早くとれる」ということで、患者さんの評判は上々です。軽症の患者を中等度から重度ということにしてカルテに書きますので、診療請求で問題になることはありません」
とありますので、B医師は、全部の患者ではないかもしれませんが、非常に多くの患者に対して、頻繁に「倍の投与量」を適用していると理解できます。また15年後の副作用を考える場合、倍量の投与を「長期間」行っている事が推測されますので、記事中には書いてありませんが、「倍量を長期」投与という前提で考えてみます。(間違っていたらご指摘ください)
この場合、「倍量の長期投与」で副作用が出現するリスクが既知であれば、B医師だけでなく薬剤師も副作用の存在を知っているはずです。「こんなに多く」の患者へ、こんなに長期間の「倍量適用」すれば、副作用患者が未来に出現する可能性が高まる事は自明であり、薬剤師は異常に気づく、と(B医師が)考えるのが合理的です。
診療(医師)と薬の処方(薬剤師)の作業が分離されている日本の医療では、B医師が多くの患者へ「倍量長期」を適用させる事は、長期的な「発覚」リスクが大きく、発覚した場合のペナルティーはかなり大きい(医師免許剥奪、患者の集団訴訟など)可能性があるので、行っている「犯罪」から得られる利益と吊り合わないように思います。
ゆえに「医療の効率、経済性、そして医師の倫理感」の中で、良い結果を得る為の倍量投与は、前提として無理があるか、あるいは未来の副作用リスクが低い「短期投与」に限定されるのではないかと考えますが如何でしょうか。
Posted in 1.コンピュータ及び科学全般ネタ, 2.健康ネタ | 11 Comments »
Posted by bobby on December 6th, 2009
Espresso Diary@信州松本氏の雇用統計でドル高。雇用対策で反落か?の中で、「日本は、バフェットのように飛びぬけた金持ちがいない代わりに、数千万円から数億円の資産を持つ層が高齢者を中心に広がっている社会。その資産は、預貯金と不動産に偏っているので、円安になると厳しい」と述べているのを見て、ふと真っ暗な宇宙空間に赤黒く浮き上がる球状星団のイメージを思い浮かべてしまいました。球状星団というのは、宇宙と同じくらいの年齢を持つ老衰寸前の高齢の恒星ばかりが集まった星団です。

日本の個人資産1500兆円の多くは、「年老いた赤色巨星」のような高齢者たちが所有しているようです。これは日本の経済の現状を簡単明快に現していると思われます。どういう事なのかというと、日本には、過去に「成り上がった」は人ばかりで、いま、金を沢山稼いでいる人は非常に少ない、という事です。これは、日本が高度成長期からバブルまでは経済成長が続いたが、それ以降は20年もの間、国内で経済がちっとも成長しなかったという事と符合しています。
日本は戦後、財閥が解体され、あらゆる業界・業種で、新しく金持ちに成り上がる機会(窓)が開きました。いま老人の資産家達の多くは、おそらくは、そういう機会を掴んだ元祖チャレンジャーの方々と思われます。しかし戦後64年経ち、旧勢力に属する大企業が市場を占有して、後発者の天井を塞ぎ、市場は衰退をはじめています。このような時代に、既存の大企業と、大企業を保護する政府規制の圧力に打ち勝って、若者が新たに「大金持ち」に成り上がるのは至難の業の時代です。
お金を稼ぐ方法は時代と共に変わります。インターネットが普及してからは、IT業界に希望の光が灯った時期もあり、多くの新興企業が生まれましたが、一流大企業と呼ばれるところまで到達できたのは、ソフトバンクや楽天などわずかでした。そのIT業界で、若者に希望の星として光り輝いていたホリエモンは、旧世代の成功者グループの価値観によって存在を否定され、叩かれて、若者の希望の光も消し飛んでしまったように見えます。
このように老人ばかりにお金が集まり、彼らの価値観が許容できない新勢力(ホリエモン、村上ファンド)はことごとく潰され、老人と共にゆっくりと衰退してゆく日本の状況を、池田信夫氏は「希望を捨てる勇気」と呼びました。いま、日本の未来の命運を握っている民主党の鳩山首相(旧世代の価値観の代表選手)が、日本を「成長」という太い木ではなく、「友愛」という盆栽のような国に導こうとしているのではないかと不安を抱く今日この頃です。
Posted in 5.政治・経済など議論ネタ | 1 Comment »
Posted by bobby on December 3rd, 2009
先進国の多くが、既に国内メーカーの製造工場を途上国へ移しています。米国も日本も同様です。私は、海外木材の輸入は、CO2排出量の輸入に等しいで、海外木材の輸入は、木材産出国のCO2排出量を輸入するようなものだと書きました。これと同じ事が、ほぼ全ての産業製品に適用できます。
一つの例を示します。日本のパナソニックが、中国の無錫工場で洗濯機を製造して、完成品を1台、日本へ輸入したとしましょう。この場合、1台の洗濯機の製造に要するすべてのCO2排出量は、まずは中国で計上されます。ところで経済活動により中国が利益を得る事と、現在問題にされているCO2排出規制とは分離されています。上記では、完成品は日本へ輸出されたのですから、合理的に考えて、中国側に計上された洗濯機1台分のCO2排出量は、日本へ転移されるべきです。
日本でも米国でも、中国を含むアジアの工場から、大量のモノを輸入しています。国際間の排出権取引を有効と認めた場合、途上国が輸出量相当のCO2排出量を計算して、それを輸出先へ転移しようとする事は十分に考えられる事です。
途上国が先進国の工場として利用されている現在、途上国がこの状況を逆手にとって、輸出相当のCO2排出量を、お金で買い戻さる事には大きなメリットがあります。このようなスキームがエスカレートすると、現在のグローバルな経済のしくみが破綻する可能性がゼロとはいえません。
池田信夫blogの支離滅裂な「鳩山イニシアティブ」でも、排出権取引は国内取引を前提としている、と述べています。排出権を国際間で取引するスキームは、日本および欧米先進国の企業にとって、望ましい未来とはいえないのではないでしょうか。
Posted in 5.政治・経済など議論ネタ, 9.環境問題と地球温暖化ネタ | 2 Comments »
Posted by bobby on December 3rd, 2009
アゴラで北村隆司氏が、排出権取引を排し、森林吸収の推進をという主張をされています。 まずは国際間での排出権取引には全面的に反対です。これほど胡散臭いものはありません。ところで北村氏が懸念している日本の森林の未整備については、私もしばらく前から同じように懸念していました。
>日本全国の総森林面積の13.3%に当る330万ヘクタールで実施しなければならない「間伐を始めとする森林管理」に要する人手が確保できないことです。
私は地球温暖化には懐疑的ですが、CO2削減を制度として有効にする為に、日本の森林吸収を有効に活用したいのであれば、森林の管理を行う必要があります。森林(杉や檜などの針葉樹林)がそこにあるだけでは、CO2吸収を吸収する役にはたちません。まず高密度な針葉樹林は、日光が遮られて木の下の地面は昼でも暗く、他の植物があまり育ちません。また樹齢40年くらいになると、CO2をあまり吸収しなくなります。故に、針葉樹林は、商品とする木の成長を続けさせる為に、まわりの木を切って減らす(間伐する)必要があります。間伐によって木の下の地面に日があたるようになり、他の植物も成長できるので、CO2吸収の効果は更に高まります。ところが、針葉樹林の間伐などの管理が行われず、放置状態の森林がかなりあるようです。
私の故郷は典型的な林業の町です。親戚が森林組合で、政府の補助金により可能となった「間伐を始めとする森林管理」を組織的に行う為に、山林の地主さんをまとめる仕事をしています。しかしながら、彼の仕事はかならずしも捗っているとはいえないようです。
現在の林業は、それで一家が生計をたてるには、あまりに利益が薄い事業になっています。その原因のひとつは、おそらく海外から輸入される安価な木材にあるのでしょう。それで、地主さんは自分の山林にあまり興味を向けなくなったので、「間伐を始めとする森林管理」が進まないようなのです。
政策として、森林吸収によるCO2削減を行いたいのであれば、海外から輸入された木材に対してCO2排出税を課税する事は検討されて良いのではないかと思われます。木材の輸入は、産出国のCO2排出量を転移(木材というCO2を輸入)したに等しい行為であるからです。
CO2排出税の目的は国内林業の保護ではありませんが、結果として国内で木材の価格が上昇し、山林の地主が林業への興味を取り戻し、「間伐を始めとする森林管理」が進み、日本の森林がCO2吸収の役に立つ状態に戻るのではないかと考えます。
*経済合理性から考えた場合、安い海外木材を輸入する事は理にかなっています。また人為的CO2による地球温暖化には個人的には懐疑的です。それはそれとして、日本政府が約束したCO2排出の25%減を実施する為に、森林吸収の効果を期待したいのであれば、上記のような政策には一定の効果が期待できるという考えです。
Posted in 5.政治・経済など議論ネタ, 9.環境問題と地球温暖化ネタ | 2 Comments »
Posted by bobby on December 1st, 2009
経済を繁栄させる上において、企業と労働者の関係は、鶏と卵の関係に似ているな、と思います。労働者は雇用されている企業から得る賃金を増やす事で経済的に豊になります。企業が労働者に、より多くの賃金を払う為には、賃金の原資を増やす為に、より多くの利益を必要とします。企業がより多くの利益を得る為には、労働者がより多くの消費をしなければなりません。労働者がより多くの消費をする為には、より多くの賃金が必要になります。経済を外から見ると、こんな関係が成り立つと思います。(但し企業の利益が増えても、賃金を上げる義務はありません)
池田信夫blogは、雇用を増やす唯一の方法として、労働者の賃下げを提案しています。不況にあって、企業も労働者も収入が減少している時に、鶏と卵の、どちらを先に助けるべきでしょうか?この問題は、いろいろなところでしばしば議論されきました。某弁護士さんは、賃下げは労働者の消費を抑制するので経済成長しない、と述べていたように記憶しています。(あえてリンクは張りません)
経済成長とはまた別に、雇用確保という点では、私は経営者の観点から、賃下げは「下げ幅なり」の効果が期待できると確信しています。多くの企業では、不況の時でも仕事量はさほど減りません。もしここで社員の賃下げが可能になり、その結果として余分な雇用予算が生まれた場合、企業は社員を増やす事が可能になります。
もしかして、企業が雇用する労働者数は、雇用の増減に関わらず一定だと考える人がいるかもしれません。しかし実際には、日本企業の労働者(特にホワイトカラー)は仕事量に対して慢性的に不足しているが実情です。仕事量と労働者数が釣り合えば、社員はみんな残業ゼロで退社できるようになります。欧米では、定時退社が普通と聞いています。香港の状況も同じです。
もっと具体的に言うと、もし自分の会社が、不況を理由に賃下げが可能になり、その下げ額でもう一人雇用できるのであれば、私は迷わずもう一人雇います。IT産業は人が増える=生産能力が向上するので、いまよりもっとお客様へ提供している仕事の質を向上させる事ができます。あるいは自社開発アプリのプロジェクトを一本余分に立ち上げられます。
不況の時がチャンスなのです。マーケットが静かになる分、次の成長期に販売する新しいシステムを落ち着いて考える事ができます。ここで開発したシステムが、次の成長期の稼ぎ頭になるかもしれないからです。不況の時は雇用原資が減少するのだけれども、雇用のニーズは本当はあるのです。
Posted in 5.政治・経済など議論ネタ | No Comments »
Posted by bobby on November 29th, 2009
アゴラで池田氏は、二つのスパコンが示す日本の二つの未来の中で、理研による世界一スパコン開発の問題を指摘し、一方で、長崎大工学部の浜田剛助教のグループが、たったの3800万円の予算で日本一のスパコン(158TFLOPS)を製作した事を賞賛しています。このスパコンは、今年更新されたばかりの地球シミュレータ2(122GFlops)より更に高速です。
浜田教授のグループは、民生用に大量生産されているパソコン用の周辺チップであるGPU(ゲーム等で画像データ処理をハード的に行う専用LSI)を760個つなげたものだそうです。GPUやDSP、あるいはゲーム用マシンのCPUのような民生用チップを用いるアイデアは、ゲーム産業や組み込み機器産業が活発な日本では、非常に導入しやすい環境かもしれません。
一方のソフトですが、この超低価格スパコンの成功の鍵となったのは、GPUを大量に並列接続させるプログラムの開発であったそうです。学生プログラマの人件費は開発費の中に含まれていないでしょう。プログラム開発に何年かかったのかわかりませんが、優秀なプログラマ(院生)が学費を払って集まり、開発してくれる大学・大学院は、人材のサプライヤーとしては大きなアドバンテージがあります。
民生用、産業用の計算チップや組み込み用CPUを大量生産している民生機器メーカーと大学が提携し、ハード予算や計算用(または組込用CPU)チップの提供をメーカーが受け持ち、設計は産学協同で、プログラム開発リソースは大学側が提供して、産学協同で世界一のスパコン開発を行う事を検討しては如何でしょうか。
Posted in 1.コンピュータ及び科学全般ネタ, 5.政治・経済など議論ネタ | No Comments »